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ポルシェ整備 993 カレラS 911 エンジン

涼しさや肌寒さを感じるようになり、秋の装いも増してまいりました。空冷ポルシェにとっては本領発揮の季節ですので、ベストなコンディションでドライブを楽しんで頂きたいです。

さて今回は993 カレラSです。空冷ポルシェの最終になります。エンジンルームを覗くとまず目に飛び込んでくるのはアルミ製のインテークマニホールド「バリオラム」です。特徴は内部に各機筒分の筒が伸びたり格納されたりする機構を持ち、マニホールド内で吸入空気の通路を長くしたり、短くしたりしてインテーク経路を回転数に応じベストな状況を造ります。イメージとしては、ファンネルの長さをコントロールして全域でパワーを出しやすくしています。ただ、この画像は何かおかしい・・・・・・・・・。

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近づいてみると、バリオラムの下に大きな穴がポッカリと開いています。

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更に近づくと分かりやすいですね。これは、ファンシュラウド上部に取り付けされているエアーガイドです。993途中までは樹脂製のものが使用されていましたが、エンジン左側に取り付けされているヒーターブロワーモーターの形が変更になってからは柔軟性を持たせる為にラバー製になりました。これが経年により、硬化すると割れたり砕けてしまうと下の画像の様な状態になります。ブロワーモーターとの接続部にはフラップが付いておりモーターが回転するとフラップが開きます。エンジンを止めた後もファンモーターが回転しこもった熱を吸い上げて車外へと排出させます。このガイドが破けていると冷却性能が格段に落ちますので、非常に重要な部分でもあります。

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そしてもう一箇所、気になった点は画像中央に細いチューブが刺さっているあたりです。チューブが刺さっていない方がやたら膨張して見えました。これはインテークマニホールドのバキュームライン接続部分になりますが、使用されていない側にゴムキャップが付いています。

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そのゴムキャップをクルクルと回してみると、この様に裂けていました。現状ではエア吸いまでは起きていませんでしたが、そのうちに外れて落ちてしまいそうでしたので交換を行いました。

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こうした細かい箇所のケアが後のトラブルを防ぎますので、専門的なお店での定期的な点検が重要になります。

ではまた次回です。

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ポルシェ整備 996 カレラ EXマニホールド

何だか暑さが戻ってくる見たいですね。天気の良くない日が続いていましたので、個人的には嬉しいです。

 

さて今回は、996カレラです。エンジンのオイル漏れ修理や部品交換作業をする際に、度々取り外しを行うエキゾーストマニホールド。略して「エキマニ」や「EXマニ」等と表現されます。エンジンに直接取り付けされているマフラーの部分ですね。近年は作業を行う時に時折、頭を悩ませられる部位となっています。

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エンジンとマフラーが接続される部分になりますが、黒くすすが付いているの箇所がエキゾーストポートです。その廻りに数箇所の取り付けボルト穴が有りますが、お分かりになりますか?穴が埋まってしまっています。

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これは上の画像の右側になりますが、よ~く見ますと埋まっている穴とそうでない穴が有るのが分かると思います。穴が埋まってしまっているところ、これが悩みの種の正体です。エキマニを外す為に取り付けボルトを緩めるとスルッといった感じでボルトが折れて、ネジ穴に残ってしまうんです。これを取り除くのが容易では有りません。メインの作業よりもこの処理の方が時間を取られる事がほとんどです。また、1本や2本で有ればまだ分かりますが本数が多いともう大変です。

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取り外されたボルトはこの様になります。エンジンはアルミ合金ですが、ボルトは鉄です。鉄は酸化が進行すると錆びを呼びます。アルミ合金も酸化が進むと粉の様な物が出て来るのですが、熱の膨張率が違う金属どうしが腐食しあうと溶け合うような状態になります。これが接着剤のようになりボルトが回らなくなるほど固着させてしまいます。

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あの手この手でボルトを折らずに外す工夫をしても、アルミ製の金属と鉄錆は強力に腐食しあい、同一化したようになり、逆に折ってしまった方がリカバリーが楽なんて事も有りますが、やっぱり折れない事にこしたことは有りません!この悩みは・・・・・ずっと続きます・・・・・・。

ではまた次回です。

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ポルシェ整備 996 カレラ 車検点検

なかなかすっきりしない天気が続いております。この辺りで快晴を見たいですね。

 

今回は996カレラの車検点検でご入庫頂きました車輌になります。良く整備されているのが分かる状態で、車輌のコンディションは全体的に悪くないのですが、何故か変なところが見逃されていました。受付時に気になる点は無いか聞いた時にエアコンの臭いは少し気になっていると言った程度でしたが、点検を進めて行くと驚きの状態を発見です。何故かこうなるまで交換をされなかったエアコンフィルターです。これは臭いの原因にもなります。

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下側が新品になりますが、こうして並べてみますと汚れ具合がどれだけのものか分かると思います。外気を車内に導入する際、ホコリやゴミ、虫などの侵入を防いでくれるエアコンフィルター。非常に高性能なフィルターの為にフィルター類の中では少々高価な部類になります。交換後は臭いもかなりおさまり、風量も若干上がりました。相当な目詰まり状態でした。

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その他、ロードテスト中に気になった点が有りました。エンジンの振動が大きく感じましたので整備をお勧めしたのがエンジンマウントの交換です。エンジン本体の振動というのはかなりのもので、車体全体を揺らします。それを緩和してくれているのがエンジンマウントになります。レーシングカーの様に緩和させる部分が無い車は常人にはとてもじゃないですが乗っていられません。

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こちらがポルシェ996のエンジンマウントになります。基本的には993のものと同じです。これがまた、997、991へとモデルが進化して行くと共に、このマウントも進化をします。

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続きは次の機会に。

ではまた来週です。

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ポルシェ整備 996 カレラ タイヤのヒビ割れ

このあいだの台風は東京を直撃という事でかなりの大雨をもたらしました。どこも道路が川のようになっていましたね。そんな時に大事なのはタイヤです。

ポルシェ996に限らない話にはなりますが、雨の日に溝が無いタイヤで走行するのは危険度が比べられない程上がります。溝が無い、または少ないとタイヤと路面との間にある雨水を排水する事が困難になり、簡単に言いますと滑り易くなるのは周知の通りですね。特にポルシェ等のスポーツカーはスピードが出る車輌ですので、とても大事です。

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また、溝は有っても経年により素材の硬化が始まると、この様にヒビ割れが発生します。こうなると極端に性能が落ち、グリップ力が低下します。これでは晴れていても雨の日に走るのと変わりなくなってしまいます。路面が乾いているからスピードを少し上げても大丈夫という意識になりがちですが、交差点や高速道でスピンしているのを見たり聞いたりしますが、大半はこういった事が原因になります。ネット上で安すぎる値段で販売されている物は、大抵の場合、製造してから年数が経っている事が主です。つまりは溝は有るけど硬化している可能性が大です。購入には気を付けて下さい。

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そして更に硬化が進み走行を続けていると、今度はブロック状に崩れてきます。これはもう末期症状ですので危険なレベルになって来ます。即交換ですね。

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タイヤメーカーや商品により素材が違いますので、見ために多少の違いは有りますが起こる症状はほぼ同じです。この様になったタイヤで雨の日に交差点を曲がる途中、マンホールが有り・・・・・・・などと考えると非常に寒い感覚に襲われます。

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「走る、曲がる、止まる」事が心配無く出来る根源はタイヤであると言っても過言では有りません。定期的にプロの目でチェックをしてもらう事が大事になって来ます。スポーツカーは「活きのいい」タイヤで安全に走行する事が楽しむ秘訣でも有ります。

ちなみに、タイヤには製造年が分かるように表示がされていますので、気になる方はご来店頂いたついでにスタッフへ聞いて下さい。お教え致しますので!もちろん私にも聞いてくださいね!

ではまた次回です。

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ポルシェ整備 996 カレラ 911 油圧タペット

近くの公園で盆踊りの準備が進んでいるのを見ると、未だに心がウキウキとしてしまいます。今年も屋台で何を食べようか頭をよぎってしまいます・・・・・。

さて今回は996です。エンジン始動時、少しバラつく感じが有り、エンジンチェックランプも点灯するとの事で診断を行いました。エンジン本体からは特別な異音等は出ていませんので、システムテスターにて状況を調べて行きます。故障メモリーは特定のシリンダーに不具合が発生している事を示していましたので、そのシリンダーに的を絞り、重点的に情報を集めて行きました。状況からして「油圧タペット」の故障が考えられましたので、オーナー様にお知らせし、分解点検を行い増した。

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こちらが油圧タペットです。エンジンは「バリオカムプラス」機構を持ったエンジンですので、インテーク側油圧タペットに特徴が有ります。

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こちらは排気側のタペットです。特別な機構は無く、カムシャフトとの接触部分である上部はフラットなタイプです。

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こちらがインテーク(吸入側)になります。真ん中の丸い部分と外側は独立して動きます。エンジンが高回転域になるとコントロールユニットからの指令により、機構部に油圧が掛り作動がロックされます。「バリオカム」はカムシャフトの角度を進角させる機構であり、「バリオカムプラス」はそれに加え、バルブのリフト量を増加させる機構です。高回転域のエンジンパワーを更に上げる機構になります。

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さて、分解を行った結果、原因はやはりこの油圧タペットに有る事が判明しました。特定のシリンダーに付いていたタペットの動きが渋く、固着状態と言っていい状況になっていました。簡単に説明しますと、エンジンのバランスが崩れている状況になっていたと言えます。

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油圧タペットは1つでも故障が有れば、全数交換が原則的です。新しいタペットを組み付けて症状は改善されているはずですが、時折では有りますがコンディションの崩れているシリンダーが復帰する(溜まった余計なカーボンやスラッジが燃やされる)までの間に、チェックエンジンが再点灯したりするケースが有ります。O2センサーがダメージを受けている場合も有りますので、組み上げてからの緊張が長いんです・・・・・・。

 

ではまた次回です。

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ポルシェ整備 997 カレラ エンジン異音 ピストン

今週は地震やゲリラ豪雨などいろいろと続きましたね。これだけ頻繁に起こると、東京とはいえ心配になって来ます。都度、心を構えている次第です。ですが、楽しい夏が始まり、はやる心を抑えられないのも事実では有ります。

さて、引き続きの997カレラです。ようやく新しいピストンが入荷してきましたので、今回は少しご紹介を。ピストンには公差グループが有り、ピストンの直径や重さで分かれます。部品を製造する上でほんのわずかな製品差をグループに分け、同じグループで揃えてエンジンに組み込みます。空冷エンジンの時代は公差グループが4グループは有りましたが、水冷エンジンでは2グループに減少しています。製品の精度が上がって来ている証明です。ん~~、非常に美しいピストンです。さすがはポルシェ!

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ピストンスカート部には特殊なコーティングがされています。フリクションを抑える目的とピストン本体を守る役割が有ります。

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非常に肉薄のスカート部ですね。スポーツカーである由縁です。勿論、こう言った軽量化がエンジン内部の要所要所に見られるわけです。何度も言いますが、さすがはポルシェ!

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ピストンには、気密性と燃焼室にオイル侵入を防止する為にピストンリングと言われる物が付きます。現代では画像の様に三連で装着されるのが一般的ですね。同じようなリングに見えますが、それぞれに形が違い、取り付け順や向きを間違えると大変な事態になります。ものすご~く白煙をまき散らすエンジンに早変わりです。

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ピストンの空いた穴にはピストンピンと言われるシャフトが入ります。上の画像にも有りましたよね。このピストンピンの特徴はピンの内穴がテーパー状に削られている点です。これ何でだか分かりますか?

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答えはやっぱり軽量化です。元々はレースシーンで用いられる手法ですが、一般的にデリバリーされている車輌にもこうした技術を導入している事がスポーツカーである証なんです。これが本物とゆう事ではないでしょうか。

 

しつこいようですが、ポルシェというメーカーは、すばらしい。私がポルシェから抜けられない理由には、こういった車輌造りをしている所に魅かれているのだとつくづく思ってしまいます。

ではまた次回です。

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ポルシェ整備 997 カレラ エンジン異音原因

暑い日が続きました。まだ体が慣れていないのか、歳のせいなのか、なかなかこたえるな~っといった感じです。でもやっぱり、夏はイイですね。

さて今回は997カレラです。現在、作業真っ最中の車輌になります。少し前に同じトラブルで996を書かせて頂きましたが、997でも起こっている事例になります。それは、エンジンからの異音です。エンジン回転中に「タンタンタン」といった感じで音が聞こえて来る為に油圧タペットの音かと間違えやすいのが特徴です。下の画像はその原因となった箇所になります。一番右の穴は6番シリンダーです。

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こちらは5番シリンダー。問題の起きていない箇所になります。とても綺麗な壁面ですね。

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こちらが問題の6番シリンダーです。上の画像と比べて下さい。かなり深い傷が入っています。

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これは6番シリンダーのピストンです。シリンダー同様に深い傷が入っています。

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もう少し近づくと、どれだけ傷が深いかお分かり頂けると思います。このすり減った分が、シリンダーとの大きなクリアランスとなり、ピストンの首振り量を増加させる為、打音が出てしまいます。

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こちら引き続き、ご紹介していこうと思います。

オーナー様!なるべく急ぎ、997を元気にしますので、もう少々お待ち下さい!

ではまた次回です。

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ポルシェ整備 996 カレラ エンジン・ミッションオイル漏れ

すっきりとしない天気は続いていますが、あと少しの我慢で大好きな季節がやって来ます。楽しみです!

 

さて今回も996カレラのご紹介です。車検整備でご入庫頂きました。車輌をリフトアップし、下廻りの点検を行いますと激しくエンジンオイルが漏れているのが分かりました。今までは近くの整備工場で車検を通していたそうなんですが、何故か今回は専門店に依頼した方がいいと言われたそうです。理由は恐らくこのオイル漏れのせいと思われました。

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エキゾーストマニホールドにまでオイルが垂れている状況です。確かにオイルの焦げた臭いがしているのは分かっていたのですが、まさかここまでとは・・・・・・。もう手におえないと、専門店に行くように促したのだと思います。

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オイル漏れはタペットカバーから発生していました。エンジン両バンク共にほぼ同じ状態です。996になってからのエンジンはガスケット(ゴムパッキン)が廃止され、シール剤を塗布してシーリングします。カバーを張り合わせる面だけでなく、取り付けボルトの穴やプラグホール、ソレノイドのシールなどからもオイル漏れが発生するケースが有ります。今回は漏れの量からして、張り合わせ面だと思われました。カバーを脱着し、再シーリングを行います。

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その他にも、ティプトロニックミッションからもオイル漏れが発生していますので、こちらも同時に修理します。オイルパンと言われる、ミッション最下部にある「オイル受け」です。

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かなりの量が漏れて、方々に広がっています。こちらもオイルパンを外し、ガスケットを交換して行きます。オイルパンを外すと目の前にフィルターが現れますので、この機会に交換をします。ミッションのフィーリングがかなり良くなる事が有りますので、オイルだけの交換では無く、フィルター交換もオススメです。

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エンジンとミッションのオイル漏れを修理し、無事に車検の取得は出来ました!ご予算の都合もあり、他にオススメしたい整備の提案は次回となりましたが、オーナー様は気に行っている車輌なのでこれからはしっかりと整備をしていきたいとおっしゃっていました。自分の車のコンディションを知らなかったようで、写真をみせましたら大変驚かれていたのが印象的でした。

 

ではまた次回です。

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ポルシェ整備 996 カレラ クラッチ交換-1

祝!ル・マン24時間レース優勝!!

やりましたね、ポルシェは。魔物が住むルマンをまた制してしまいました。トヨタは素晴らしい走りと作戦を展開していましたが、最後は魔物にやられてしまいました。今年の結果からすると来年のレースもまた楽しみです。

さて先週に引き続き996カレラのクラッチオーバーホールです。先週「アイドルミート」に触れましたが、これはエンジン回転数を上げない状態で、まずはクラッチを当てて行く事を言います。この動作が荒いとエンストします。どんな車でも基本はこれですが、エンストするのでアクセルを開けてクラッチを繋ごうとしたその結果が下の画像になります。もうクラッチ板が存在しない位まで減ってしまっています。

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ポルシェは特にツインマスと呼ばれる重いフライホイールが付いていますので、丁寧にクラッチを繋いであげないとクラッチ板には負担が大きくなります。丁寧に繋げば、クラッチ操作だけで車輌は動き始めますので、この感覚を身に付ける事が大切です。ポルシェは「半クラッチ」は厳禁なんて書いて有る雑誌が有りましたね。ガラスのクラッチなんて呼ばれていましたが、これは全く表記が間違っています。半クラしないでどうやって進み始めるのかを教えてもらいたい位です。(レーシングカーは別ですが)下の画像はクラッチディスクの厚みを新品と比べているところです。

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ディスクが減り過ぎてリベット部がむき出しとなり、クラッチカバーとの接触面が荒れ果ててしまっています。変色も見られますので、熱もかなり入っているのが分かります。

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こちらが新品のクラッチカバーです。ディスクとの接触面はフラットでとても綺麗です。

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フライホイール側もクラッチカバー同様の状態であった為に交換を行い、組み上げをして行きます。トランスミッションを搭載し、走行テストをすれば完了です。

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上の方でも書きましたが、まずはクラッチから当てて、車輌が進み始めたらアクセルと入れ替わるように更にクラッチを放して行けばいい訳です。エンストしそうになったら、アクセルを戻してクラッチを切ればいいんです。エンストするからエンジンの回転を上げるのではなく、クラッチが繋がったら回転を上げればいいんですね。クラッチ操作だけでも有る程度の段差は乗り越えられます。回転計を見ながら、クラッチを当てて行き、アイドル回転を維持するイメージでアクセルを当てていくのも練習になりますね。これが分かってくると坂道もスムーズにジェントルマンに発進出来ます。

ではまた次回です。

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ポルシェ整備 996 カレラ クラッチ交換-2

今週末はルマン24時間レースが開催されますね!勿論、私はポルシェに勝って欲しい訳ですが、今年はどのメーカーも自信ありげな感じですので、激しい戦いになりそうですね!

 

さて今回は996カレラです。クラッチが完全に滑ってしまっている為に、レッカー車で入庫されました。オーナーにお話しを伺ってみると、中古で購入されて間もないのに滑らせてしまったそうです。初めてポルシェのマニュアル車を購入されたようで「アイドルミート」を知らなかったそうです。

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早速、ミッションを降ろしてクラッチの状況をチェックして行きます。フライホイール下に繊維の様なかたまりが溜まっていました。

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ミッションを外した時に床に落ちた、クラッチ板の残骸です。通常は粉状になっているはず。

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急激にクラッチを減らしてしまうと、この様に繊維のような状態のままになります。元々の素材のまま剥がれたという方が正しいですね。外したクラッチカバーとクラッチ板を新品と並べて比べてみると状況が良く分かります。

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クラッチ部のリベットまで到達するほど減ってしまっていました。

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まだ、解説と画像をご紹介したいので、次週に続きます・・・・・。

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