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ポルシェ整備 996 カレラ クラッチ交換-1

祝!ル・マン24時間レース優勝!!

やりましたね、ポルシェは。魔物が住むルマンをまた制してしまいました。トヨタは素晴らしい走りと作戦を展開していましたが、最後は魔物にやられてしまいました。今年の結果からすると来年のレースもまた楽しみです。

さて先週に引き続き996カレラのクラッチオーバーホールです。先週「アイドルミート」に触れましたが、これはエンジン回転数を上げない状態で、まずはクラッチを当てて行く事を言います。この動作が荒いとエンストします。どんな車でも基本はこれですが、エンストするのでアクセルを開けてクラッチを繋ごうとしたその結果が下の画像になります。もうクラッチ板が存在しない位まで減ってしまっています。

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ポルシェは特にツインマスと呼ばれる重いフライホイールが付いていますので、丁寧にクラッチを繋いであげないとクラッチ板には負担が大きくなります。丁寧に繋げば、クラッチ操作だけで車輌は動き始めますので、この感覚を身に付ける事が大切です。ポルシェは「半クラッチ」は厳禁なんて書いて有る雑誌が有りましたね。ガラスのクラッチなんて呼ばれていましたが、これは全く表記が間違っています。半クラしないでどうやって進み始めるのかを教えてもらいたい位です。(レーシングカーは別ですが)下の画像はクラッチディスクの厚みを新品と比べているところです。

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ディスクが減り過ぎてリベット部がむき出しとなり、クラッチカバーとの接触面が荒れ果ててしまっています。変色も見られますので、熱もかなり入っているのが分かります。

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こちらが新品のクラッチカバーです。ディスクとの接触面はフラットでとても綺麗です。

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フライホイール側もクラッチカバー同様の状態であった為に交換を行い、組み上げをして行きます。トランスミッションを搭載し、走行テストをすれば完了です。

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上の方でも書きましたが、まずはクラッチから当てて、車輌が進み始めたらアクセルと入れ替わるように更にクラッチを放して行けばいい訳です。エンストしそうになったら、アクセルを戻してクラッチを切ればいいんです。エンストするからエンジンの回転を上げるのではなく、クラッチが繋がったら回転を上げればいいんですね。クラッチ操作だけでも有る程度の段差は乗り越えられます。回転計を見ながら、クラッチを当てて行き、アイドル回転を維持するイメージでアクセルを当てていくのも練習になりますね。これが分かってくると坂道もスムーズにジェントルマンに発進出来ます。

ではまた次回です。

ポルシェの修理、車検整備はマリオットマーキーズへ!
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ポルシェ整備 996 オイル漏れ修理

春を満喫する前に夏が来たのでは?と思わせるこの陽気。暑いくらいですね~。まあ、私には寒いよりは1000%マシなんですけどね!!

さて今回は、996のオイル漏れ修理です。エンジンとミッションの繋ぎ目の辺りに大きな滴が出来ており、かなりの量が漏れていました。このままですとフライホイールがオイルをまき散らし、クラッチディスクにオイルが染み込んでしまいかねません。修理が必要です。早速ミッションを外し、状況の確認を行います。996カレラはMTであればミッションだけを脱着する事が可能ですが、ティプトロニックはエンジンと一緒に脱着しなければならず、費用に差が出てしまいます。

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外したクラッチ部品を点検すると問題は特に無く、ディスク残量も充分な事から再使用が可能ですので費用が抑えられました。フライホイールを外すとオイル漏れの原因が見えました。画像中央がクランクシャフト、その回りにクランクシールが取り付けされています。これが漏れの根源です。クラッチの粉により、またその廻りが黒ずんでいます。漏れたオイルがホコリやクラッチ粉を定着させこれがシールに噛み込むと更に漏れを促進させます。場合によってはクランクシャフトに傷を入れてしまう事も有ります。クランクシールはシャフトが回転する事で、かきだされるオイルを止める役割をしています。

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患部をまずは洗浄してクランクシールを打ち替えます。純正でシールを挿入する専用ツールが存在しますが、これはあくまでも私個人の感想になりますが、少し癖が有るようで本当に真っ直ぐ均等に挿入出来ている時とそうでない時が有るのであまり信用が置けないかな~っと思っていますので、私は昔ながらの方法で挿入をしています。

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こちらがクランクシールです。空冷時代のクランクシールよりも内側のシール部分が広く(長く)なり、挿入する際に内側へと巻き込む危険性が上がった為に新品には防止策として樹脂のカラーが付いて納品されます。

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シールを打ち替え、クラッチを組み、ミッションを載せれば作業は完了です!

ではまた次回です。

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ポルシェ 996 クラッチO/H

一雨降るたびに暖かくなってきていると信じたいのですが、現実まだ寒い!ですよね~~。

さて今回は996です。クラッチが滑りだしたのでオーバーホールをしたいとのご依頼を頂きました。早速作業開始です。911シリーズでは最も作業が容易な996カレラです。トランスミッションを降ろすのはエンジンと一緒!の時代はもう有りません。996はミッションだけが降ろせるようになりました。ターボやGT3はそのお店によってやり方が分かれるようです。ミッションを降ろし、クラッチディスクまで外すと画像中央に見えるツインマス(ダブルマス)フライホイールが顔を出します。手で回転方向左右に回し状態のチェックを行い交換が必要かを判断します。

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降ろしたトランスミッションです。レリーズフォークとベアリングが見えます。中央のベアリングがクラッチカバーに直接触れ、押します。そうしてクラッチが切れる状態を作ります。

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取り外したクラッチカバーとディスクのセットです。特徴としては、ディスクフレームにスプリングが付いていません。一般的にはスプリングが回転方向に合わせて付いていますよね?これはクラッチミート時の衝撃を緩和させる役割が有ります。ではポルシェはどうしているのかと言いますと、フライホイール側で衝撃を緩和しています。ツインマス(ダブルマス)と言われる所以です。ですので、最初の画像でのチェックが必要となります。

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右側は本来有るべきスリットが無くなり、相当に摩耗しているのが分かります。

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正しい残量チェックの仕方は、デプスゲージ(深さを測る)を使用して、ボトムしているリベット上面からのディスク厚みを測定します。完全にクラッチが滑っている状態ですと、リベットまで削れているのを見かけます。

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僅かな厚みの差が大きく影響を及ぼすクラッチ。少しの異変でも感じたら、まだ早いかな~と思わずに対処をするのがベストです。リベットが削れるまで使用すると有無を言わさずにフライホイール交換がもれなく付いてきます。

 

ではまた次回です。

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ポルシェ 996 カレラ クラッチオーバーホールです

この間、都内の紅葉スポットに行ってみました。が、まだ早かったようで・・・・・・・・・。

ポルシェ996カレラ、ご入庫頂きました!トランスミッション不具合によりミッション降ろしをしたついでにクラッチの点検を致します。エンジンとミッションの繋ぎ目にオイル漏れの痕跡が有ったので、更についでに点検してしまいます。
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フライホイールを外しますと見えてきたのがクランクシャフト(中央)です。その回りに付いているのがクランクシール言われるオイルシールになります。一目瞭然、漏れてます・・・・・・。交換します・・・・・・。
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外されたクラッチカバーとディスクを新品の部品と並べたところです。大抵の場合、クラッチディスクのフレーム部分にはスプリングが組み込まれたタイプが多いと思います。ポルシェは一部のモデルを除きこの様にリジットタイプのディスクが使用されます。フライホイールに回転方向に対して逃がしの機構を持たせて有るのが理由となります。ダブルマスと呼ばれているのは周知の通りですね。大きな利点は二つ有ります。重量が有るのでエンジンの回転力に慣性を持たせられ、エンストがしづらいのと回転が落ちるスピードが緩やかになるので乗り易さが出せます。もう一つは、ミッショントラブルの際にフライホイールが壊れる事で、トランスミッションとエンジンの保護が出来ます。ちなみにRSやGT3、GT2などのレーシングシリーズの一部は軽量のフライホイールを使用しているものが有ります。この場合はスプリングの組みこまれたディスクが設定されています。
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ディスク残量は画像中央のリベットからの厚みを測定し、基準値から外れていれば交換となります。
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また来週です!!

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