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ポルシェ整備 996 カレラ 911 油圧タペット

近くの公園で盆踊りの準備が進んでいるのを見ると、未だに心がウキウキとしてしまいます。今年も屋台で何を食べようか頭をよぎってしまいます・・・・・。

さて今回は996です。エンジン始動時、少しバラつく感じが有り、エンジンチェックランプも点灯するとの事で診断を行いました。エンジン本体からは特別な異音等は出ていませんので、システムテスターにて状況を調べて行きます。故障メモリーは特定のシリンダーに不具合が発生している事を示していましたので、そのシリンダーに的を絞り、重点的に情報を集めて行きました。状況からして「油圧タペット」の故障が考えられましたので、オーナー様にお知らせし、分解点検を行い増した。

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こちらが油圧タペットです。エンジンは「バリオカムプラス」機構を持ったエンジンですので、インテーク側油圧タペットに特徴が有ります。

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こちらは排気側のタペットです。特別な機構は無く、カムシャフトとの接触部分である上部はフラットなタイプです。

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こちらがインテーク(吸入側)になります。真ん中の丸い部分と外側は独立して動きます。エンジンが高回転域になるとコントロールユニットからの指令により、機構部に油圧が掛り作動がロックされます。「バリオカム」はカムシャフトの角度を進角させる機構であり、「バリオカムプラス」はそれに加え、バルブのリフト量を増加させる機構です。高回転域のエンジンパワーを更に上げる機構になります。

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さて、分解を行った結果、原因はやはりこの油圧タペットに有る事が判明しました。特定のシリンダーに付いていたタペットの動きが渋く、固着状態と言っていい状況になっていました。簡単に説明しますと、エンジンのバランスが崩れている状況になっていたと言えます。

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油圧タペットは1つでも故障が有れば、全数交換が原則的です。新しいタペットを組み付けて症状は改善されているはずですが、時折では有りますがコンディションの崩れているシリンダーが復帰する(溜まった余計なカーボンやスラッジが燃やされる)までの間に、チェックエンジンが再点灯したりするケースが有ります。O2センサーがダメージを受けている場合も有りますので、組み上げてからの緊張が長いんです・・・・・・。

 

ではまた次回です。

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ポルシェ整備 996 カレラ クラッチ交換-1

祝!ル・マン24時間レース優勝!!

やりましたね、ポルシェは。魔物が住むルマンをまた制してしまいました。トヨタは素晴らしい走りと作戦を展開していましたが、最後は魔物にやられてしまいました。今年の結果からすると来年のレースもまた楽しみです。

さて先週に引き続き996カレラのクラッチオーバーホールです。先週「アイドルミート」に触れましたが、これはエンジン回転数を上げない状態で、まずはクラッチを当てて行く事を言います。この動作が荒いとエンストします。どんな車でも基本はこれですが、エンストするのでアクセルを開けてクラッチを繋ごうとしたその結果が下の画像になります。もうクラッチ板が存在しない位まで減ってしまっています。

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ポルシェは特にツインマスと呼ばれる重いフライホイールが付いていますので、丁寧にクラッチを繋いであげないとクラッチ板には負担が大きくなります。丁寧に繋げば、クラッチ操作だけで車輌は動き始めますので、この感覚を身に付ける事が大切です。ポルシェは「半クラッチ」は厳禁なんて書いて有る雑誌が有りましたね。ガラスのクラッチなんて呼ばれていましたが、これは全く表記が間違っています。半クラしないでどうやって進み始めるのかを教えてもらいたい位です。(レーシングカーは別ですが)下の画像はクラッチディスクの厚みを新品と比べているところです。

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ディスクが減り過ぎてリベット部がむき出しとなり、クラッチカバーとの接触面が荒れ果ててしまっています。変色も見られますので、熱もかなり入っているのが分かります。

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こちらが新品のクラッチカバーです。ディスクとの接触面はフラットでとても綺麗です。

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フライホイール側もクラッチカバー同様の状態であった為に交換を行い、組み上げをして行きます。トランスミッションを搭載し、走行テストをすれば完了です。

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上の方でも書きましたが、まずはクラッチから当てて、車輌が進み始めたらアクセルと入れ替わるように更にクラッチを放して行けばいい訳です。エンストしそうになったら、アクセルを戻してクラッチを切ればいいんです。エンストするからエンジンの回転を上げるのではなく、クラッチが繋がったら回転を上げればいいんですね。クラッチ操作だけでも有る程度の段差は乗り越えられます。回転計を見ながら、クラッチを当てて行き、アイドル回転を維持するイメージでアクセルを当てていくのも練習になりますね。これが分かってくると坂道もスムーズにジェントルマンに発進出来ます。

ではまた次回です。

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ポルシェ整備 996 カレラ クラッチ交換-2

今週末はルマン24時間レースが開催されますね!勿論、私はポルシェに勝って欲しい訳ですが、今年はどのメーカーも自信ありげな感じですので、激しい戦いになりそうですね!

 

さて今回は996カレラです。クラッチが完全に滑ってしまっている為に、レッカー車で入庫されました。オーナーにお話しを伺ってみると、中古で購入されて間もないのに滑らせてしまったそうです。初めてポルシェのマニュアル車を購入されたようで「アイドルミート」を知らなかったそうです。

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早速、ミッションを降ろしてクラッチの状況をチェックして行きます。フライホイール下に繊維の様なかたまりが溜まっていました。

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ミッションを外した時に床に落ちた、クラッチ板の残骸です。通常は粉状になっているはず。

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急激にクラッチを減らしてしまうと、この様に繊維のような状態のままになります。元々の素材のまま剥がれたという方が正しいですね。外したクラッチカバーとクラッチ板を新品と並べて比べてみると状況が良く分かります。

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クラッチ部のリベットまで到達するほど減ってしまっていました。

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まだ、解説と画像をご紹介したいので、次週に続きます・・・・・。

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ポルシェ整備 997 カレラ カブリオレ エンジン異音修理

先月末にドイツ本国にて「ニュルブルクリンク24時間レース」が開催され、結果はメルセデスAMGが圧倒的な強さを見せての優勝となりました。ポルシェは991がまだ煮詰まっていないのかと思われる内容に感じました。来年こそは期待したいです!!

 

さて今回は997カレラ カブリオレです。エンジン始動時に異音がするとの事で診断を行います。状況としてはエンジンが掛った直後に短く異音が必ず発生していました。車輌をリフトアップしエンジンの下からも異音の発生箇所を探っていきます。

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異音の発生箇所を絞り込んでいくと、エンジン上部からが一番大きく聞こえて来る事が分かりました。更に聴診器などを使用して特定をして行くとスターターモーターから異音が出ていました。スターターはエンジンの最奥、インテークマニホールドの真下に位置します。ぱっと見た感じでは外せないのでは?と思わせる位置です。

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ポルシェのアーチ型をしたインテークマニホールドは3分割に分かれます。アーチ頂点の中央部分はスロットル位置になりますが、接続部分を外していきますと、ごっそりと取り外す事が出来ます。これで作業スペースとスターターが通るエリアを確保出来ます。

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スターターを取り外したところです。大きく空いた穴の奥にギヤのように見えているのが、始動時にエンジンクランクシャフトを回すためのリングギヤと言われるものです。

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取り外したスターターと新品のスターターです。スターターの先にギヤーが付いていますね。このギヤーがイグニッションキーを回したときに突き出し、リングギヤーと噛み合いクランキングされます。エンジンが始動し、キーを戻すとスターターギヤーは引っ込み、エンジン回転の妨げとならないようになります。今回の異音原因はこの戻り動作が遅く、スターターがエンジンに回されてしまう状態が起きていた為に発生していました。

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この様な事例はポルシェに限らず見られます。スターターのオーバーランと言われる症状です。交換後は異音も止まり、クランキングも軽い感じになりました。

ではまた次回です。

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ポルシェ整備 911 964 カレラ エンジン異音修理

日差しも強くなりつつありますね!もう少しで梅雨が始まり、その後が楽しみです。今はポルシェにとって良い季節ですので存分に楽しんで頂きたいです。

さて今回も964カレラです。走行中にエンジンから異音が出たとの事でご入庫頂きました。早速エンジンルームを覗いて点検を行います。原因は直ぐに特定出来ました。ファンに一番近いベルトの取り付け状態がまるで外れ掛っているような状態になっていました。

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原因を探る為にベルトプーリーを分解していくと、プーリー固定用のスタッドボルトが折れている事が分かりました。

 

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プーリーはスタッドボルト3本とナットで固定される仕組みですが、3本中2本が折れている状態でした。

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こちらが新しい部品です。964の後期から、スタッドボルトとナットでの固定法が変わり、通常のボルトタイプに変更されています。993は勿論このボルトタイプになっています。となりの円形状の部品はベルト調整用のシムになります。プーリーは二分割で構成されていますので、シムを入れたり抜いたりする事でベルトの張り具合を調整します。

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組み付けを行ったところです。今回は大きな損傷が無かった為に固定ボルトを抜き替えるだけで修理は完了でした。旧タイプは何度もベルト交換されている場合、かなり疲労していると思われますので、ボルト交換を行い対策するのをお勧めします。

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元気になったポルシェは無事にオーナー様の元へ帰って行きました。

ではまた次回です。

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ポルシェ整備 964 カレラ2 ドライブシャフトブーツ切れ

暑くなってきました。夏に近ずいているのがわかります。また大好きな季節がやって来ます!

 

さて今回は空冷911の964カレラ2です。しかも93年式のマニュアルミッション!!現在、最も価値がある車輌の部類になりますね。走行距離も少ないですので、オーナー様は大変大事にされております。

車検整備でご入庫頂きまして点検を行いますと、964の各ウィークポイント等きちんとケアされているので、整備もしっかりされているのがわかります。エンジンルームも大変綺麗でした。

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点検を進めていきますと、車検では不適合になる不具合箇所を1つだけ発見しました。ドライブシャフトのブーツがパックリと裂けています。

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大きく裂けている割には内部グリスは飛び散ってはいませんでしたので、裂けて間もないのかと思いましたが、グリスを触ってみるとかなり油分が抜けて硬くなっていました。ドライブシャフト関連の修理は今回が初めてのようです。

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まずは車検が取得出来るようにしなければなりませんので、ブーツ交換を行います。他のブーツもかなりヒビ割れが発生していましたので、コンディションを揃える為に4箇所全て交換をしました。内部グリスも入れ替えましたので動きも良くなりました。

 

ではまた次回です。

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ポルシェ整備 996 カレラ 板金塗装 ボディーリペア―

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ポルシェ整備 996 カレラ 板金塗装。ボディーリペア―でご入庫頂きました。

ポルシェ整備 997 カレラ 車検

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ポルシェ整備 997 カレラ 911 車検でご入庫頂きました。

ポルシェ整備 911 996 カレラ 点検

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ポルシェ整備 996 カレラ 定期点検でご入庫頂きました。赤いボディーが工場内に花を添えます!

ポルシェ整備 996 パワステホース漏れ

まだまだ日差しは厳しいですが、夏の終わりと秋の始まりを感じる心地良さも有りますね。

さて今回は996です。定期点検でご入庫頂きました。車輌をお預かりしてお客様をお見送りが済んだ直後にエンジン下の地面になにやら怪しいシミが出来ているのを発見。エンジンフードを空けてみるとエアークリーナーケース周辺がオイルまみれになっていました!

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車輌をリフトアップし、エンジン下を覗いたところです。やはりオイルがべっとりとあちこちに広がっています。リフト位置まで軌跡を残すように地面にはオイルの垂れた跡が点々と付いていました。

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垂れたオイルの色やエンジンルームに飛び散っているオイルの色を見ると緑色をしている為にパワーステアリングオイルである事が容易に分かりました。ただ、漏れ方が尋常ではないので、ご来店直前に漏れが発生したとしか考えられません。こんな事もあるものなんだと思いました。しかし、逆に考えれば幸いにも症状が発生して直ぐに修理が施せる訳ですから、タイミングが良かったとも取れます。どちらか、お出掛け先でこうなっては大変でした。早速点検を行っていきます。これだけ飛び散っているので恐らく油圧の高いところからなのではと推測し見て行きます。画像中央の2本がパワステラインになり、手前側が高圧ライン(ポンプから圧送される側)です。ホース途中の金属のかしめを堺にホース表面がオイルで湿っています。どうもこの辺りが怪しいと思いました。

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金属のかしめの下はこんなにもオイリーです。更に下のかしめには、たっぷりとオイルが溜まっています。これは間違いない、この下側のかしめから漏れてるな?と思っていたんです。後は証拠固めをしなければなりませんのでエンジンスタート!!すると、ホースとかしめの隙間からオイルが湧くように見えましたので、決定的と思われました!

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でも何か引っ掛かる疑問点も出てきます。この漏れ方でなんでこんなにオイルをまき散らせるのか?ファンベルトでは無い事は見て分かりました。他にもまさか原因が有るのかと、使用状況を再現する為にステアリング操作を行った瞬間・・・・・・!全てのつじつまが合いました。なんと下側かしめの5cm程度上の辺り、ホース途中からオイルが飛び出るように噴出してきたんです!エアークリーナーケースに向けて「ぴゅ~~」っと言った感じです。正直これは初めて見たので、びっくりしました。ラインホースを交換し修理は出来ましたが、911に限らず、もしかしたらこれから増えて行く事例になるかもしれません。

それではまた次回です。

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