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ポルシェ車検修理トピックス

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ポルシェ 996 油圧 タペット 交換

夜の風が随分と冷たくなってまいりました。体調を崩しやすい季節ですので、お気を付け下さい。車にとってはちょうどいい気温では有りますね。

今回は996です。エンジン始動直後に「タンタン」と異音がするとの事で修理のご依頼を頂きました。エンジンの冷間時を狙い、音の確認を行います。エンジンを始動させると異音が確かに聞こえてきました。少しすると徐々に音は小さくなっていきます。更に回転数を上げるとほとんど音は消えました。今度は車輌をリフトアップして車輌下側から原因を探っていきます。下側から異音原因を探っていくと、シリンダーヘッド付近が一番音が大きく思えました。また、音の消え方から推測すると、バルブタペットが原因ではないか と思われました。つまり、油圧がしっかり掛ると音が消えると推測したわけです。とにかくこれは状態を確認しないといけません。早速エンジン降ろしを開始し ました。

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分解を進め、タペットカバーを取り外した所です。横に伸びる棒がカムシャフトです。カムシャフトの奥にバルブタペットが隠れています。更に分解を進めます。

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バルブタペットはカムシャフトとバルブの隙間を自動的に調整する装置です。ラッシュアジャスター等とも呼ばれます。隙間が出来ると油圧によりオイルが注入され作動部が押し出されます。こうして常に隙間を埋める訳ですが、注入されたオイルは戻らないようにタペットにはチェックバルブが設けられています。機能が低下しオイルが抜けるようになると、隙間が大きくなり打音が発生してしまう訳です。エンジン始動、油圧が掛りオイル注入、音が小さくなり、更に回転を上昇させ油圧も上昇、更に注入、オイルが温まり柔らかくなると入り易くなるので充填完了、消音。こんな流れの症状でした。エンジンが不調で有るわけではないので放っておく方もいらっしゃいますが、このままですとチェックエンジンランプ点灯や最悪の場合、タペット破損によりエンジン本体損傷なんて事も有りましたのでお心当たりの有る方はご検討された方がいいです。

 

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カムシャフトと油圧タペットを取り外した所です。カムシャフトの間に小さな円柱状の部品が油圧タペットになります。上側がインテークタペット、下側がエキゾーストタペットです。これを見ると、ポルシェエンジンの機能でバリオカムプラスというシステムである事が分かります。バリオカムはカムシャフトを回転方向に角度を変えて、バルブが開き始めるタイミングを変える機能です。さらに進化した「プラス」は加えてバルブのリフト量を増やせるようになっています。簡単な説明ですが、つまりは良く回り、パワーの出る仕組みなんです。機会があれば詳しく解説をしたいと思いますが、今回はこの辺りで許して下さい。

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これは新品との比較です。インテーク側の油圧タペットになります。実際に手で触り確認を行います。異音が出ているシリンダーと出ていないシリンダー箇所を比べ、アジャスターの突き出し量など対比して見ます。今回はアジャスターを押すと僅かに動きましたので、原因はタペットで有る事が分かりました。(オイルが抜けていなければ全く動きません)

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ポルシェ社の規定により、故障したタペットが1つであっても、片バンクは全て交換する事になっていますので、自動的に6個のタペット交換となります。交換後、異音は無事に止まりました。

 

ではまた次回です。

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996 ブレーキホース交換

夏も本番を迎えまして連日暑い日が続き夏場は30度近辺にもなる工場にてメカニックも整備を行っています。しかし、まあ、うちのメカはタフです。この暑さのなか、ガンガンと昼食をたいらげ、ジャンジャンと整備をこなしていきます!

さて今回はブレーキホースのお話しです。車種に関係無く取り付けされておりますが、今回はたまたま996カレラの車検整備内容で作業を行ったのでご紹介です。純正のブレーキホースは肉厚の有るゴムホースで出来ておりますが、ブレーキという重要装置の性質上、とても丈夫に作られています。ですがゴムはあくまでもゴムですので経年と共に硬化しヒビ割れしてきたり、ゴム痩せを起こし両端のかしめ部分から滲みが発生したりします。基本的にはそうなる前に定期的に交換をお勧めしています。ホース周辺に巻いて有るのは樹脂製のホースガードです。走行中に飛んでくる小石等からホースを守ります。画像左側は新品です。

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こちら新品のホース達です。1輪に1本、4輪で4本となります。全てにホースガードが巻かれていますね。元々、車輌に新車から付いているリヤ側のホースには巻かれていないのですが、部品として取り寄せるとフロント側と同じ様に巻かれてくる場合が有ります。前後同じ部品である時も有ります。

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こちらはリヤ側のブレーキホースになります。右側の古いホースにはガードが巻かれていません。

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ブレーキのタッチを向上させる為に、ステンメッシュホースに交換するなんて聴きますよね!これはホース自体の耐久性が違う事とブレーキをよりダイレクトに効かせる事が目的であって、タッチが良くなるのは副作用みたいなものです。あくまでもホースの性能を上げるのが目的です。構造はステンレスで編んだチューブの中に肉厚のストローが入っているイメージです。ゴムで出来ているホースですと、ブレーキを踏んでオイルに圧力が掛ると僅かですが膨らみ、圧が逃げます。これを防止する為にナイロンのパイプにする訳ですね。そして軽くて丈夫なステンレスで覆い耐久性を持たせるといったものになります。お値段も純正部品と大きく差は無いので、交換時にこちらに切り替えるお客様もいらっしゃいます。ちなみに、純正のホースガードを外してステンホースに移植してあげると、より効果的です!

ではまた次回です。

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ポルシェ 996 タペットカバーオイル漏れ修理

ここのところ暖かくなったり、冷え込んだりで不安定な陽気だな~と思っていたら、とうとう雪が降って来ました。量は大した事が無く安堵しましたが冷え込みが厳しいですね。早く温かい季節を迎えたいものです。

さて今回は、ポルシェ996 エンジンオイル漏れ修理です。水冷化したポルシェエンジンもオイル漏れが目立つようになって来ました。最も多い箇所は今回ご紹介のタペットカバーになります。シリンダーヘッドにはシール剤を塗布して取り付けされています。漏れを修理するにはカバーを脱着しシール剤を塗り直すしか有りません。

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こちらは作業を進めるに当たり必要となる部品です。オイルシールリング等のパッキン類が中心です。

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取り外したタペットカバーの裏側です。良くみるとカムシャフトのホルダーを担う箇所が有ります。シリンダーヘッドとの合わせ面にはパッキンが入れられない理由がここに有ります。ただの蓋では無いんです。また、ヘッドとカバーはマッチングされていますので、カバーだけの交換が不可能です。ペアーでの部品供給となっています。

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カバーを外したエンジン側です。

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こちらはオイルポンプです。カバーとヘッドに挟まれる形で取り付けされております。中心の突起はカムシャフトに刺さり回されます。左右バンクに付いています。

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バルブタイミングを調整する際にサービスホールとなる箇所のキャップです。カムエンドキャップなんて呼ばれます。キャップ裏を見ますとベースとなる金属にグリーンのラバーシールを成型させています。金属中央はくり抜かれ、キャップ中心部のゴムを破きツールで引っかけるようにして取り外しをします。

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こちらはプラグホールチューブです。スパークプラグは黒い筒の中を通り、ヘッドに取り付けされます。その後にイグニッションコイルが刺さります。水冷エンジンの前期はこの筒が付くタイプです。後期は廃止となりました。

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スパークプラグとイグニッションコイルです。作業で外す必要が有るのとコイルが新車時のものが付いており、いずれリークすると思われましたので、今回は交換をさせて頂きました。

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点火系のリフレッシュによりエンジンの吹け上がりが良くなり、オイル漏れも完治致しました!これで春の行楽シーズンもバッチリ楽しくドライブ出来ますね!!

また次回です。

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996 カレラ 車検点検整備です

新年早速の、大好評!「先行入庫予約キャンペーン」にて車検点検整備ご入庫頂きました996カレラです!!
点検を進めて行きますと、しばらく交換していないで有ろう箇所としてベルト廻りが目につきました。ベルト背面は品番やサイズの表記が有るのですが、完全に消えてしまい擦れた跡だけがクッキリと残っています。リブ面には亀裂が何ヵ所か見つかりました。最も目を引いたのが画像に有りますベルトのアイドラローラーの表面です。表面の塗装が剥げ掛って来ています。ローラーは単純に回っているだけでは無く、相当擦れている証拠ですね。擦れているという事は摩擦も生じますので熱を発生させます。長い期間繰り返しますと、ローラー中央のベアリングにも影響を及ぼしガタの発生を誘発します。更に無視をし使い続けるとベルト切れを起こしてしまいます。定期的な点検と交換が必要となる部位で有るという事になります。

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こちらはご依頼を頂いた箇所の修理になります。アイドリング状態の時に油圧計の針が小刻みに跳ねるので直したいとの事で診断を進めますと、油圧センサー(オイルプレッシャーセンサー)の不良である事が分かりました。まるでドラえもんの鈴のようですよね!このタイプは空冷の時代から引き継がれています。端子が2本出ていますがプラスとマイナスでは有りません。メーターとエンジンのコントロールユニットへそれぞれ繋がるラインが来ています。つまりは一つの部品で2系統の情報を担っているわけです。もちろん交換後は油圧計の動きも元通りになりました。

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それではまた来週です。

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ポルシェ 996 夏本番前の予防整備として!

ポルシェ996もデビューしてから、そろそろ20年を迎えようかというモデルですね。ただ、ポルシェが不思議なのは、未だどのモデルもバリバリ現役でいる事です!タフなんです。

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今回はお客様からのリクエストも有り、ウォーターポンプの交換作業を行いました。最近、水温が高目な気がして夏が心配という事でした。冷却液の濃度やラジエター機能などにも左右されますが、まずは冷却水が循環しなければどうにもなりません。

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車両年式からいっても、そろそろウォーターポンプの状態が気になります。しかし、外さないと確認も出来ません。そういった事をお打ち合わせした結果、安心する為にもポンプ交換をする事になりました。冷却水も新しくなりますので両得です。

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作業途中で外すウォーターホースも同時に交換します。なかなか厳しい環境の中で機能していますので、さすがにくたびれて限界に近ずいていました。ここいらで引退をしてもらう事となります。

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夏もポルシェが元気に走れるように、予防整備の一例をご紹介させて頂きました!

  • ■BOSCH Car Service
    (BCS)認定ディーラー
  • ■外国自動車輸入協同組合(Faia)
    正規ディーラー 指定工場
  • ■国土交通省
    関東陸運支局認証工場
    第1-10912号 / 第1-11940号
  • ■古物商許可番号
    307739702610
  • ■走行メーター
    管理システム導入店
  • ■財団法人
    日本自動車査定協会
    査定業務実施店
  • ■社団法人
    日本自動車公正取引協議会加盟店

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